
階段の上り下りや、正座をしたとき、歩いていても痛みがあるなど、膝の痛みで悩んでいる人は多いのではないでしょうか?
今回はなぜ膝が痛むのか、その原因と改善方法について解説していきます。
目次
膝の痛みの原因とは?
通常、膝には骨と骨が直接当たらないようにクッションの役割を果たしている関節軟骨というものがあります。
関節軟骨は神経が通っていないため直接痛むことはありません。
しかし、関節軟骨がすり減ってしまうなど異常が現れたとき、関節を進んでいる「関節包」が引っ張られることで、関節の周囲の神経に影響を与え痛みます。
そこで「関節包」が引っ張られてしまう主な原因を見ていきましょう。
①太ももの筋肉が衰えている
膝を酷使しなければトラブルは起きにくいのではないかと考えてはいませんか?
もちろん膝を酷使しないことも大切ですが、実は膝周りの筋肉も膝痛に関係しています。
膝の関節は、主に太腿四頭筋(大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の総称)とハムストリングス(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の総称)によって支えられいますが、日ごろから運動をしていないと、これらの筋肉が衰えてしまいます。
筋肉が衰えることによって膝にかかる負担は大きくなるので痛みを引き起こしてしまう原因に。
さらに姿勢の悪さも相まって、膝の曲げ伸ばしがスムーズにいかず膝へ負担がかかってしまっていることも考えられます。
②スポーツによって膝へ負担がかかっている
下半身の筋肉を鍛えることは膝痛の予防に効果的です。
しかし、筋肉疲労が溜まっている状態で運動するなど過度な運動を続けると、膝に負担がかかります。
このように十分な休息をとらずに運動を続ける「膝の使いすぎ」による怪我として、腸脛靭帯炎や膝蓋腱炎、鵞足炎(がそくえん)、オスグッド病などがあります。
一方、靭帯損傷のような「突発的な怪我」によって膝が痛んでしまうこともあります。
膝を支える筋肉や靭帯を痛めない程度に運動することが大切ですね。
③O脚、X脚によるもの
先天的なものではなく日々の生活習慣によってO脚やX脚になった場合、膝の関節に負担がかかって痛んでしまいます。
O脚では脚の内側、X脚では脚の外側に負担がかかっています。
④加齢や体重の増加
膝は体重による負荷を分散し、体のバランスを取る重要な役割を果たしています。
実は、歩くだけで自分の体重の約3倍の重みが膝にかかっていると言われており、最大で約10倍もの負荷がかかる部位でもあるため、体の中でも特に骨や軟骨の劣化が起こりやすいです。
骨や筋肉は30歳を過ぎた頃から徐々に衰え初めてしまう上に、関節軟骨もすり減ってくるため、加齢によって膝が痛む人も多いです。
また、若いうちから膝が痛む人は、体重が重すぎることが考えられます。
ただでさえ負担の多い部位なので、キャパオーバーの重さを支えるのは大変なことです。
急激に体重が増えたり、肥満体型の方は体重管理に気を付けてみると改善するかもしれませんね。
⑤疾患
炎症を引き起こす細菌によるウィルス性疾患、骨や軟骨にできる腫瘍、骨の破壊や変形を伴う障害など、膝の痛みを引き起こす疾患が数多くあります。
原因がはっきりしているあれば、原因不明なものもあり、先天性や遺伝性のものは手術などを受けなければ治らない場合も考えられます。
一般的な疾患の例として、変形性膝関節症があります。
変形性膝関節症は中高年になって膝が痛み出した人に最も多い病気で、骨と骨の間の軟骨がすり減ってしまうことで痛みがでます。
また、免疫異常によって関節軟骨が破壊されてしまう関節リウマチの場合は、手足の指から全身にかけて痛みを引き起こしてしまいます。
膝の痛みを改善する方法
①無理に歩かない
すでに膝に痛みが現れているのに、運動をしなくてはいけないと無理に歩いてしまうことはやめましょう。
膝にさらに負担がかかってしまうので、痛みがひどくなってしまいます。
どうしても歩かないといけない場合は膝にテーピングを巻く、サポーターを装着するなどの対応をすると痛みが和らぎます。
階段の上り下りや正座は特に負担をかけてしまうので、できるだけ避けるようにしましょう。
②腫れている部分を冷やす
膝が炎症を起こしていることで痛んでいる場合、膝が腫れていることがあります。
そんな時はアイシングをして患部の熱をとるようにしましょう。
冷やしたあとに湿布を貼るのも効果的です。
③筋力をアップさせる
膝周辺の筋肉を使うことで、膝にかかる負担を軽減することも効果的です。
強い炎症が収まったら膝へ過度の負担をかけないよう運動すると良いでしょう。
今回は太ももの筋力アップに効果的な体操を紹介します。
- 椅子に腰かけた状態で、膝の位置が変わらないようにしながら右足を伸ばす
- 膝が地面と平行になったら5秒静止
- ゆっくり膝を下ろして、同様に左足も伸ばす
これらを左右それぞれ10回ずつ、1日2回(朝と夕方)行いましょう。
簡単な体操ですが、3ヶ月もすれば筋力アップを実感できると思います。
余裕のある人は静止時間を伸ばしたり、足に重りをつけることで短期間に筋力アップも可能となります。
デスクワークの方でも簡単に取り入れられる手軽な体操ですね。
④O脚、X脚を治す
O脚、X脚を改善するスクワットを紹介します。
■タオルを挟んで骨盤スクワット
- 脚を肩幅からはみ出さない程度に開いて立つ
- 両腕は胸の下でクロスする
- 膝の間に丸めたタオルをはさみ、膝を内側に引き締めるように意識してスクワット
20回を1セットとした場合、毎日行うなら1セット、1日おきなら2セット行うようにしましょう。
このスクワットの他にも普段の生活の中で出来ることとして
- エレベーターを使わず階段を歩く
- 電車の中で立つ
- しゃがむ動作を行う
- 床を雑巾がけする
といったことで、足腰の筋肉が鍛えられます。
まずは整骨院を受診するのも◎
痛みがひどくなった場合など膝の治療を行いたい時は、まず整骨院を受診してみましょう。
膝の痛みの原因を特定したうえで、あなたに合った治療方法を行ってくれるはずです。
あお整骨院なら骨格筋ドックで体の骨格筋がどうなっているかを確認できたり、歩行ドックで足にかかっている圧を測定し歩行指導も行ってくれます。
また、AKA関節調整療法によって、様々な部位にある関節の動きをなめらかにすることで痛みを取り除いてくれます。
このほかにも超音波治療で身体の組織の修復を促したり、パーソナルトレーニングで適切なトレーニングメニューを提案してくれます。
体のプロに任せることで、自分では解決できなかった痛みをさよならしましょう!