
整体・整骨の世界には多くの専門用語があります。
しかし患者さんに対しては丁寧にかみ砕いた説明をしますよね。
仕事を円滑にすることや、患者さんに分かりやすく説明するためにも、自分がどれだけ知識があるのかが大切になります。
反対に、患者さん側もよく聞く言葉でも正しく理解していない場合も多いです。
正しい知識を身につけて体のケアを行うようにしましょう。
今回は整骨院・接骨院などでよく使われる用語を解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
整骨院でよく使われる用語集
オステオパシー
オステオパシーとは、整体の原型だと言われていて、アンドリュー・テイラースティルによって1874年に発表された手法のことを言います。
オステオパシーとは、ギリシャ語の【オステオス(骨)】と「パソス(病気・治療)】という二つの言葉の造語です。
整膚
整膚とは、指で皮膚をつまみあげたり、軽くひねったり、叩いたりする整体の手技法のことを言います。
皮膚の下にはリンパや血液などが循環していますが、これらの流れが悪くなると免疫力が落ち、体に不調が出てきます。
それを改善するのが整膚となります。
整膚の特徴は、刺激が少なく鍼灸などに抵抗がある人に受け入れられやすいといったことです。
新陳代謝が上がることで肌に栄養が行き渡るので、美肌にも効果があります。
セブラクセーション
整体師がよくいうセブラクセーションとは亜脱臼の意味で使われており、骨が正常な位置からずれてしまっていることを言います。
カイロプラクティックでも同じような意味で使われています。
ただ、大きくずれている状態のことではなく、微小なずれを言うので、骨と骨を繋ぐ関節の可動性が低下し神経を圧迫している状態ということになります。
アジャスメント
アジャスメントとは、直訳すると「調整する」といった意味になり、整体においては骨格の矯正のことを言います。
整体治療の基本は関節を正常な位置へ戻し体のゆがみをとることなので、方法は様々ですが基本的な方法がアジャスメントと呼ばれています。
アジャスメントは問題のある箇所だけに施術を行うので、小さい力で体に負担をかけることなく痛みを取り除くことができます。
また、自律神経のはたらきを調整する効果もあるため、自然治癒力が高まります。
マニピュレーション
マニピュレーションには操作するという意味があり、整体のテクニックのことを言います。
また、筋肉のマニピュレーションと言うことがありますが、この場合は筋肉をゆるめたり正常な筋力が出るようにする意味で使われます。
要するバキバキいう矯正ではなく、筋肉に対するアプローチ全般のことを言います。
スラスト
スラストとはアジャスメントと同じ意味になります。
矯正するときに手から関節に力を入れる瞬間の動作のことを言います。
スラストと呼ばれる手法は、関節の特定の部位に手や腕、体重を利用して指圧や回旋を加え、歪みなどを整えていきます。
モビリゼーション
モビリゼーションはスラストなどの瞬間的な矯正ではなく、関節に細やかな運動を繰り返し与え、関節が正常に動くようにするテクニックのことを言います。
モビリゼーションは緩やかな矯正法になるので、子供やお年寄りにも安全なテクニックです。
アトラス
整体師がよく口にするアトラスとは、頭蓋骨との直接の連結口にあたる第一頚椎のことを言います。
脳からの指令や体の情報伝達などはアトラスを経由して行われているので、大事なアトラスに問題いが起きてしまうと脳の働きに影響し、全身に病理を引き起こしてしまいます。
アキシャス
アキシャスとは第二頚椎のことを言います。
アトラス同様、アキシャスにズレが起きてしまうと自律神経失調症などの病気を引き起こしてしまいます。
亜急性
亜急性とは短い周期、いわゆる急性の症状と、ゆっくりでてくる症状の中間の表現を表します。
亜急性の症状の根本的な原因はストレスであることが多く、亜急性の頭痛などで整体院に来られる方も居ます。
しかし亜急性のものでも、急性のように高熱や痙攣、意識障害や嘔吐などを伴うものもありますので、異常を感じたら早めに治療してもらうようにしましょう。
肘圧持続法
肘圧持続法とは、エルボーテクニックとも呼ばれます。
肘を使い、指圧でもなくマッサージでもないソフトタッチの肘圧による整体のテクニックのことを指します。
操体法
操体法とは自ら動き、自然な身体の動きと、不自然な動きによって起きる体の歪みなどの感覚を見極め、体のバランスを調整をしていくことを言います。
施術は、体を痛みのない方向に気持ちよく動かすだけなので安全・簡単なものです。
パッシブケアとアクティブケア
パッシブケアは整体師の力を借りておこなう受動的なケア(筋肉のほぐしや関節、骨盤の調整)などを言います。
反対にアクティブケアは、ストレッチやヨガといった積極的に自分自身で動いて治療していくことを言います。
PNF
PNFとは、
Propioceptive(固有受容性感覚器)
Neuromuscular(神経-筋)
Facilitaiion(促通)
の頭文字を取ったもので、日本語では「固有受容性神経筋促通法」と言います。
1940年代に開発された運動療法であり、痛みや動きの悪くなった筋肉に力を加えて刺激を与えることによって、筋肉が本来持っている動きが出来るように改善させます。
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝の軟骨の磨耗や変形などによって関節の形態に変化が生じて、その結果膝が炎症を起こし痛くなります。
歩くことや階段の昇り降り、立ち上がる動作など、日常生活のあらゆる場面で痛みを生じます。
形性膝関節症の原因は、関節水腫の水抜き治療や老化による下肢筋肉の凝り、軟骨の摩耗などが考えられます。
MET
METとは、マッスルエネルギーテクニック(Muscle energy techniques)の略です。
患者さんの筋肉に対して特定方向に力を加え、体の一部分を動かすことで筋肉を緩めるというもので、可動域制限などによる異常を改善する治療のテクニックです。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、坐骨神経の経路と分布領域に痛みがある場合を言い、お尻や大腿後面、下腿外側や足の甲あたりまでがしびれたり疼痛を発症します。
整体師が行う治療法として、骨盤を矯正し、脳脊髄液の流れを良くして神経細胞に栄養を与え、自然治癒力を高める方法などがあります。
筋弛緩法
筋弛緩法とは、筋肉は力を緩めるとその部分がリラックスするという原理を応用したもので、慢性的な疲労の解消や、体と心の緊張を解きほぐすリラクゼーション体操のような治療方法です。
ちょっとした仕事の合間や移動中、家でも簡単にできる方法なので、患者さんが自らできる方法でもあります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は整骨院などで使われる用語ついてご紹介しました。
患者さんに説明をする際は、イメージしやすいよう砕けた表現などで説明できると良いですね。
患者さん側も、正しい知識を知っていることで良い先生や整骨院を見分ける判断ポイントにもなります。
あお整骨院では患者様1人1人に合わせた施術を心がけています。
関節などに痛みや違和感が出た場合は、早めに施術を受けることをおすすめします。