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「応急処置」で怪我の治りは左右される!
スポーツをしている時だけではなくとも、怪我をしてしまう場面は意外と多くあります。
怪我をしてしまうと日常生活に支障が出てしまうので、なるべく早く治したいですよね。
怪我を早く治すポイントとして「応急処置」が関わってきます。そこで今回は覚えておきたい応急処置の基礎知識について紹介します。
応急処置の基本は「RICE処置」
RICE処置とは怪我の応急処置の4つの原則の頭文字をとったものになります。
- Rest(安静)
- Ice(冷却)
- Compression(圧迫)
- Elevation(高挙)
では、それぞれの手当の方法について見ていきます。
1.Rest(安静)
もし運動をしている最中に痛みや身体に違和感を感じたら、放置せずとりあえず一時中断し、安静にすることが第一の鉄則です。
身体の様子を見ずに大した怪我ではないと決めつけてしまい、そのままプレーを続行していると、怪我をしている箇所の周辺の血管が切れてしまったり、怪我を悪化させることもあり得ます。
少し間を置いて休んでみて、何も違和感を感じなくなればまたプレーをしても問題ないかと思いますが、心配な場合は早めに病院などで診てもらうと良いでしょう。
2.Ice(冷却)
捻挫、肉離れ、靭帯の損傷、打撲、骨折、脱臼など、たいがいの怪我は内出血と腫れを伴います。
この内出血と腫れを最小限に食い止めるために1番効果的なのが冷却(アイシング)です。
怪我をした部分が腫れあがってしまってからでは治りが遅くなってしまうので、腫れあがる前に、一刻も早く冷やすことが第二の鉄則です。
- 1回のアイシングでは20~30分程度が目安
- 冷たくて痛くなる感覚を通り越し、感覚がなくなったらいったん休み、時間を置いてまた繰り返します
- 氷水の入ったバケツや氷の入ったビニール袋で患部を冷やす
- 凍傷にならないように注意する
- コールドスプレーや湿布薬だけで済ませるのは、本当に軽傷の怪我の場合のみです
これら5つの注意点には気を付けてアイシングを行いましょう。
氷をすぐに用意できない場合は、ドラッグストアなどに売っている、一発パンチするだけで化学反応を起こし冷たくなる冷却材などを使えば対処できます。
3.Compression(圧迫)
圧迫には、包帯を巻いたりテーピングをして患部を適度に圧迫することで、損傷した組織の細胞液が他の部分に流れるのを防ぎ、内出血と腫れをとめる効果があります。
こちらもアイシングと同様に、腫れあがる前に素早く行うことが重要です。できればアイシングと同時に行うと良いでしょう。
ただし、圧迫する力が強すぎると返って症状を悪化させてしまう恐れもあるので、ぎゅうぎゅうに包帯を巻くことなどはしないよう、慎重に優しく行いましょう。
腫れてきそうな部分にパッドやスポンジを当てて、包帯やテーピングを巻くとより効果的です。圧迫する時間は20~30分程度でOK。
4.Elevation(高挙)
怪我をしてしまうと、損傷した患部から血液やリンパ液などが他の部分に流れ出てしまうため、腫れが起こります。
その流れを少しでも防ぐために患部を心臓より高い位置に保つことが必要になります。心臓より高い位置にあることで出血が減り、血液が心臓に戻りやすくなるので腫れを抑えたり、早くひかせることができます。
心臓より低い位置にある程、怪我をした場合に細胞液が溜まって出てきにくいので腫れやすくなります。足首を痛めた場合などは特に横になり足を高くすると良いですね。
【怪我別】もしもの時の応急処置の方法
足など体がつってしまった場合
「足がつってしまった!」という時にコールドスプレーをしている人は結構多いかと思いますが、体がつったときに冷やすのは厳禁!
怪我をした場合は基本的にアイシングが効果的ですが、つった場合は違います。
つってしまった時にとにかく大切なのは患部を温めること(熱痙攣は別)と、水分補給、酵素補給の3つです。
水分補給を行うのも、既につってしまった後では冷たいものはNG。理想は常温のスポーツドリンクです。急いで水分補給をしなくとも大丈夫な状態なら温かい飲み物を飲んで体の中から温めるのも有効です。
程度によって軽いものであればマッサージも効果的です。
運動をしている最中に足をつってしまった場合は、テーピングをし続行することも出来ますが、つった状態のままプレーを行うことによってさらに捻挫などの怪我をしてしまう可能性があるので、安静が第一です。
骨折をしてしまった場合
骨折をしている場合の応急処置の手順は以下になります。
①骨折の部位を確認する
痛みを感じる部分や、痛がっているところを確認します。変形していたり出血がないかを確認し、目に見えて異常がある場合は救急車で搬送するのが1番良いと思います。
確認をする際に痛がっている部分を動かさないようにしましょう。もし骨折しているかどうか判断がつかない場合は、骨折しているものとして扱いましょう。
②骨折しているところを固定する
周りに協力者がいれば、骨折しているところを支えてもらいましょう。怪我をした本人が自分で支えることが出来ればそのままでも大丈夫です。
そのあとに副子をあてて骨折部分を三角巾などで固定します。
この時、変形部分を無理にもとに戻さないように注意してください。副子は骨折部分の上下の関節が固定できるくらいの長さのものを用意しましょう。
首を怪我してしまった場合
首に怪我をしてしまった時は、まずどのような症状なのかを確認しましょう。
- 痛みはあるか、どの程度なのか
- 呼吸は苦しくないか
- 手足を動かせるか
- しびれを感じないか
などのポイントを確認しましょう。1つでも当てはまる場合は首を痛めていると判断し、動かさないようにします。
意識がある人であれば動かさないように指示したり、頭を両手で支え、動かさないようにします。
止むを得ず移動する際は周りに協力してもらい、板などの固くて平らなものに乗せ全身が動かないようにして移動させます。しかし基本的にはその場から動かさない方が賢明です。
怪我からの復帰の手助けは整骨院へ
スポーツをやっている人などは特に骨折や捻挫などの怪我を経験した人は多いですよね。怪我を早く完治させるにはやはり専門家に相談家に助けてもらうことも必要になります。
早く復帰するためにも整骨院で診てもらうことをおすすめします。